Panasonic AI | パナソニックの人工知能研究開発

ヒトに優しく寄り添うAI技術で、
くらしやビジネスを革新するシステム・ロボットを生み出す

パナソニックは、身近な機器やシステムなど実環境で使える
AI技術を生み出す研究開発に取り組んでいます。

研究・開発ビジョン

人工知能技術で移動、ビジネス、暮らしにイノベーションを起こし
「より良い暮らし」「より良い世界」を実現します

パナソニックでは、「A Better Life, A Better World」というコーポレートスローガンを掲げています。
当社主要事業領域である家電・住宅、自動車、B2Bソリューションと人工知能技術をかけあわせることによって、人々のくらしの課題を解決する革新的な製品やサービスを皆さまのもとへお届けし、「より良いくらし」「より良い世界」を実現するべく日々チャレンジしています。

研究分野

より安全で、負荷のないくらし実現のために

人工知能(AI)技術の実社会での応用が拡大しつつあります。これは主に、アルゴリズムの進化に加え、計算機能力の向上、扱えるデータ量の飛躍的拡大が大きな要因であり、特に、Webの世界では、様々な実応用が進んでいます。今後さらに、くらしやビジネスにおけるリアルな人の行動にAI技術を活用し、より安全で負荷のないくらしを実現していくことが求められると考えています。

パナソニックでは、人工知能分野の機械学習や自然言語処理などの技術成果を、 これまで培ってきたAV処理技術や様々なセンサー・アクチュエータと融合することにより、暮らしやビジネスの活動をアシストしていくことを目指しています。

主な研究技術分野

身近な機器やシステムなど、実環境で使える人工知能技術の研究開発に取り組んでいます。また、次世代商品やサービスの実現のため、先端理論やアルゴリズムなどの基礎研究も進めています。

画像・空間認識分野

今後は、Real-time Full-Neural Detector技術を核に、当社の強みであるセンサーデバイスと組み合わせることで、歩行者の飛び出しや出会い頭による事故を防ぐための危険シーン判定・危険回避制御技術や安心・快適な乗り心地を実現する快適制御技術の実現に取り組んでいきます。
これにより、安心で効率的な自動運転モビリティ社会の実現に貢献していきます。

インタラクション分野

人と機械のインタラクションを通じた知的業務支援による効率化を目指しています。訪日観光客の増加も踏まえ、日本が誇るおもてなしの精神を他の言語でも提供できることを目指して、機械翻訳技術の研究開発に取り組んでいます。研究開発テーマの一つとして、必要なデータを効率的に構築する自動コーパス生成技術の開発に取り組んでいます。
さらに、当社の強みである雑音除去技術と組み合わせることで、オリンピックの案内や、店舗・ホテルでの接客のシーンに最適な翻訳デバイスを開発し、実社会に翻訳ソリューションを浸透させていきます。

ロボティクス制御分野

人のくらしの中でロボットが動作するためには、知能をつかさどる情報処理技術と、安全で人と親和性の高い、ロボット身体を構成する物理的デバイス技術が重要です。少子高齢化による介護負担の軽減と高齢者の自立支援のため、ベッドからの移乗、トイレまでの移動や着座動作の負担を軽減する介護ロボットや、高齢者自身の筋力を活かし自然な動きを導く独自の柔軟ロボットアームの開発も同時に進めています。
今後は、人や生物の巧みな知能や身体デバイスをさらに取り入れ、くらしの中で柔軟で巧みに動作する知能ロボティクスの開発を進めていきます。

研究推進体制・拠点

パナソニックでは3つの日本拠点に加え、2つの海外拠点で人工知能の研究開発を進めています。

本社地区と京阪奈拠点の場所示す日本地図

本社地区の建物の写真

京阪奈拠点の建物の写真

パナソニックラボラトリー東京の建物の写真

海外拠点であるPanasonic R&D Center Singapore、Panasonic Silicon Valley Labの場所を示す世界地図

Panasonic R&D Center Singaporeの建物の写真

Panasonic Silicon Valley Labの建物の写真

本社地区

本社傘下の先端研究本部に加え、4つのカンパニーの技術部門が集結した、最大規模の研究開発拠点です。当社の主要事業領域に使われる多くの商品群・デバイス群と、人工知能技術とを融合させた研究開発を推進しています。

京阪奈拠点

1994年4月に、京阪奈学研都市の中核研究機関の一つとして、旧中央研究所が移転開設して以来、知能情報処理の研究拠点として活動。人の知的活動と物理動作をアシストするためのAI・ロボティクスの原理研究と用途開発に焦点を当てて取り組んでいます。

パナソニックラボラトリー東京

2016年4月に、東京有明地区に開設。AI/IoT/ロボティクス/センシング関連技術者が集結し、社内外とのコラボレーションにより新規テーマ研究を加速します。また、「ヒトティクス研究所」をコンセプトに、業務プロセスにおける機械と人とのインタラクションのあり方を研究していきます。

Panasonic R&D Center Singapore

1990年発足以来、AV信号処理技術の研究開発拠点として、技術を蓄積してきました。現在は幅広いテーマに対してアルゴリズム開発、システム実装、パフォーマンス最適化などに取り組み、社内トップレベルの精鋭部隊を擁する拠点となっています。

Panasonic Silicon Valley Lab

2011年発足。北米の先端研究を行う大学研究室、ベンチャー企業やコミュニティと協業し、最先端AI技術の獲得・研究を行っています。近年は、車載を考慮した高認識率かつ低演算量なリアルタイム歩行者検出アルゴリズムを開発。ITS世界会議2015や学会等にて発表しています。

社外連携

先端研究を行う大学研究室、シリコンバレーのベンチャー企業やコミュニティとのコラボレーションを通して、最先端AI技術の獲得・研究を行っています。

主な連携先一覧
 (2016年5月現在) 50音順

  • 海外大学

    カリフォルニア大学バークレー校/マーセド校、シンガポール国立大学、スタンフォード大学、モントリオール大学

  • 国内大学

    大阪大学、九州大学、京都大学、中部大学、東京大学、東京工業大学、東北大学、名古屋大学、奈良先端科学技術大学院大学、はこだて未来大学、福井大学、北海道大学、早稲田大学

  • コンソーシアム

    全脳アーキテクチャイニシアティブ

  • 病院

    松下記念病院

  • 公的研究機関

    国立情報学研究所、産業技術総合研究所、NICT(情報通信研究機構)

  • その他

    山口医療画像研究センター

歴史

より安全で、負荷のないくらし実現のために

パナソニックでの人工知能研究は、1980年代の「第五世代コンピュータ」プロジェクトに遡ります。

松下電器時代の1964年に一旦大型コンピュータ事業から撤退したのち、国主導の「第五世代コンピュータ」プロジェクトへの参画をコンピュータ分野への再参入の契機とし、知能を持ったコンピュータ技術で人と暮らしに貢献できるヒューマンエレクトロニクス企業を目指していました。技術的には、当社のAudio-Visual技術の強みを活かすために、特に画像理解と自然言語理解に焦点を当て、画像からの物体認識、英文契約書作成のための対話システム、機械翻訳、文書要約、エキスパートシステムなどの分野での基礎研究を進めました。

一方、1980年代には家電へのマイコン搭載が進み、デジタル制御アルゴリズムの研究開発も始まりました。その成果として、1990年代には多くのニューロ・ファジィ家電が生み出されました。おいしいご飯の炊ける炊飯器、心地よい風を送るエアコン、汚れ落ちを判断する洗濯機など、実際の商品に搭載可能な知能化制御技術の原型がこの頃に確立されています。

2000年代に入ると家電機器のデジタル化がさらに加速し、視聴履歴から好みを推定する番組おすすめ機能、より映像を美しく見せるための映像処理技術、脳波や筋電などの生体センシング技術など、これまで以上に人に適応した機器の開発を推進し他社との差別化を図っています。また、ユニバーサルデザインの考え方も取り入れつつ、人の支援や人とのインタラクションを行うロボットの基礎研究も進めてきました。

今後もパナソニックでは、実環境の機器やシステムに応用できる人工知能技術の研究開発に取組み、くらしやビジネスを革新する新たな価値の創造を目指していきます。

パナソニック人工知能研究の歴史

1979年から2008年までの主なパナソニック人工知能研究とその活動の歴史をまとめた年表。